世界遺産ガイダンス施設
宗像大社神宝館
神宝館は宗像大社辺津宮の境内に位置し、沖ノ島で発見された奉献品約のほか、古代から続く
宗像三女神への信仰の歴史について展示しています。沖ノ島の奉献品は、古代東アジアの交流と祭祀を
物語る物証として、8万点のすべてが国宝に指定されています。
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沖ノ島の御神宝
金銅製龍頭
迫力ある龍の頭部をかたどった飾金具です。沖ノ島の5号遺跡から一対で出土しました。鋭い眼、大きく開く鳥の嘴状に尖った分厚い唇をもつデザインから、6世紀中頃の中国東魏の様式とされています。
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鏡
鏡は古来、祭祀用として重視され、沖ノ島では七十一面の鏡が出土しています。 また、1階には沖ノ島の島全体と祭祀遺跡の模型が展示されています。神職以外は上陸できない沖ノ島の様子を知ることができます。
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沖ノ島の祭祀神宝
日本列島と朝鮮半島との間に位置する沖ノ島は、高度な航海技術をもった宗像地域の人々にとっての道標でした。
古代東アジアにおいて海を越えた交流が頻繁に行われた4世紀後半〜9世紀末の約500年間にわたり、
沖ノ島では航海の安全と交流の成就を祈っておびただしい量の貴重な奉献品を用いた祭祀が行われました。
宗像大社神宝館の2階には沖ノ島の祭祀で奉献された品々が展示されています。
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馬具
沖ノ島では古墳時代後期(6世紀)から馬具も捧げられるようになりました。
沖ノ島で出土した馬具は金銅製で、意匠をこらした装飾性が含まれていることが特徴です。
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奈良三彩小壺
奈良時代の複数色を用いた施釉陶器を奈良三彩といいます。
沖ノ島の出土例はたおやかな薬壺形の小壺で、蓋5点、身12点と数が多く、大和朝廷との強いつながりを示します。
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金銅製雛形品
紡績具や人形などの金銅製雛形品は、実用ではなく、祭祀のために特別に作られたものです。
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武器
沖ノ島出土の武器には、鉄剣、鉄刀、鉄矛、鉄槍などがあり、朝鮮半島で作られたものを含む多様な品が捧げられました。
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中世以降の御神宝
宗像大社は、平安時代の文書二通をはじめ、鎌倉時代から戦国時代までの中世文書約三百点、江戸時代の近世的文書約三千点を所蔵しています。そして、中世文書のほとんどは重要文化財の指定を受けています。
神宝館の3階では、これらの貴重な文書が常時展示されています。
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石造狛犬
背中の彫り込まれた銘から、建仁元年(1201)に宗像大社第三宮に奉納されたことが分かります。鎌倉時代前期の宗像大宮司家と南栄との交流を示す資料のひとつです。
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