世界遺産への道61 ≪沖ノ島の岩礁 国史跡追加指定に向けて≫
2015年04月30日
宗像市の海域には、自然的、経済的、歴史的に価値の高い島があり、沖ノ島もその一つです。
自然的価値の面では、大島の一部に、ツバキ科の植物「ハマヒサカキ」などが群生する貴重な環境が残されていることから、自然環境保全法の特別地域に指定されています。また、沖ノ島の南約1kmにある小屋島は、環境省や県が絶滅危惧種に指定しているカンムリウミスズメの貴重な繁殖地です。
経済面では、沖ノ島の北数十メートルのところにあるノリ瀬が、日本の排他的経済水域の外縁を根拠付ける離島として、平成24年3月に島として登録されました。
沖ノ島の南にある、小屋島、御門柱(みかどばしら)、天狗(てんぐ)岩は、江戸期の絵図に必ず沖ノ島と一体のものとして描かれています。また、沖津宮現地大祭などで沖ノ島に向かう船は、小屋島と御門柱の間を通ることから沖ノ島の鳥居のような意味合いを持っているといわれています。
現在、市では、小屋島、御門柱、天狗岩を沖ノ島と一体的な歴史的価値として位置付けるために、文化財保護法に基づく史跡の追加指定を目的に、測量などを実施しています。