世界遺産への道98 ≪国指定史跡「宗像神社境内」の範囲を拡張≫

宗像大社は、沖ノ島の沖津宮、大島の中津宮と沖津宮遙拝所、九州本土の辺津宮からなり、「宗像神社境内」として国の史跡に指定され、世界遺産の構成資産候補となっています。

国の史跡に初めて指定されたのは、1971年4月22日で、故出光佐三の多大な貢献で、昭和の御造営が進められていた時でした。

その後、大島の御嶽山山頂で、沖ノ島同様の露天祭祀(さいし)遺跡が発見されたことを受け、2013年10月17日には、御嶽山祭祀遺跡と中津宮から祭祀遺跡を結ぶ参道が、2015年10月7日には、沖ノ島の南東側約1キロに位置する小屋島、御門柱、天狗岩の3つの岩礁(がんしょう)が沖津宮の鳥居の役割を果たしていたとして、国の史跡に追加指定されました。

今後は、沖ノ島の禊(みそぎ)場や、鳥居の役割を果たす3つの岩礁から沖ノ島へ続く海の参道、沖津宮絵図に描かれ、今も地元漁師たちが神聖な海域とする沖ノ島周辺の海域を追加指定することで、史跡の価値を将来にわたって守り伝えたいと考えています。

画像:小屋島から見た沖ノ島
追加指定されている小屋島から見た沖ノ島